みまか)” の例文
け放ちたる廊には世をみまかりし僧どもの像をならべ懸けたり。部屋といふ部屋の戸には獻身者の傳記より撰び出したる畫圖を貼り付けたり。
我は食客の身なれども、叔母の光を身に受けて何不自由無く暮せしに、叔母はさる頃病気やまいかかり、一時に吐血してそのゆうべあえなくみまかりぬ。今より想えば得三が毒殺なせしものなるべし。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)