逝去なくな)” の例文
「ところがお気の毒にも、お父様の容態は昨晩から急に不良わるくなって、今朝方とう/\お逝去なくなりになったのです。」
緑衣の女 (新字新仮名) / 松本泰(著)
母は本当に心から私を愛してくれましたが私が十歳になった時逝去なくなってしまったのでございます。
温室の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
女「馬鹿な事をお云いでない、たった一人のおとっさんが逝去なくなった日には本当に可哀そうだ」
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
するとA老人が逝去なくなった前夜、A夫人から電報が来て、九時に停車場ステーションに着くから迎えに来てくれとしるしてあった。
緑衣の女 (新字新仮名) / 松本泰(著)
……さすがに逝去なくなったお袋は、そこへゆくと偉かったよ。ちゃあアんと目星をつけていたからな。……ホイ、何んだ詰らねえ、そんな事を考えて何んになる。いざ鳥刺が参って候だ。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
二人は支配人の言でA老人の逝去なくなった事実を知っているので、黙って顔を見合せた。ギルのかけた電話によって警察の自動車が時を移さずうちの前についた。
緑衣の女 (新字新仮名) / 松本泰(著)
ご上人様はそのままお逝去なくなりなされた、あの悲劇になったのでござります。
犬神娘 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「ではどうして金一郎様は、お逝去なくなりなされたのでございましょう?」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「とうとうお母様もお逝去なくなりなされたってねえ」
鸚鵡蔵代首伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「ではどうして逝去なくなられたのでしょう?」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「それは逝去なくなられた金一郎様で」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
逝去なくなりましてござります」
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)