“通語”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つうご40.0%
とほりことば20.0%
スラング20.0%
リンゴ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
作家は能ふかぎり美麗な文字をもて、女着の流行、帶の色模樣を歌つたのみならず、日常の會話にも狹斜の通語つうごを插入して、ウイツトの豐富を誇りとしたものも少くなかつた。
歓楽 (旧字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
「接吻」の語はすでに陳腐に属する通語とほりことばであるが、佩文韻府にも、字典にも此の成語の無いところを見ると、どうも近世の造語ではあるまいかといふ気がする。僕は嘗てかう想像したことがある。
接吻 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
どんなやくざ者でも、苟くも外套を着てゐれば必ず兩手をポケットに突込み、馭者の歩き方に倣つて身體を横に振つて歩き、馬車屋の通語スラングをつかひ、恰も馭者君の卵になりすますのである。
駅伝馬車 (旧字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
巨大に醜い大街ブルヴァルセバストポウル——巴里人の通語リンゴでは略して「セバスト」、憲兵ミュニシパルが一般にシパルであるように——は、デュウマの世界が今をそのままに生きている巴里諸相の代表的なひとつだ。