“辞令”の読み方と例文
読み方割合
じれい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、あの女と別れるくらいは、何でもありませんといっているじゃないか? たといそれは辞令じれいにしても、猛烈な執着しゅうじゃくはないに違いない。
一夕話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
あるいは非職ひしょく辞令じれいが場長の手許てもとまできてでもいやせぬかとも考える。まさかにそんなに早くやめられるようなこともあるまいと思いなおしてみる。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
挨拶として率爾そつじはないが、噛んでも味のない辞令じれい一片である。石川数正もそうだったが、総じてここの家中には一種特別な家風がげんとしてあるやに感じられる。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)