“轢死人”の読み方と例文
読み方割合
れきしにん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
吉さんは人の見得ないものを見る。汽車の轢死人れきしにんがあった処を吉さんが通ると、青い顔の男女なんにょがふら/\いて来て仕方しかたがないそうだ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
まるで轢死人れきしにんの両断した胴中の切れ目と切れ目の間を臓腑がねじれ会いながら橋渡しをしているとでもいいたいほど不様ぶざまな橋の有様だった。
棺桶の花嫁 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そうして丁度人間の轢死人れきしにんの様に、人形の首、胴、手足とばらばらになって、昨日に変る醜いむくろをさらしているのを見ますと、私はやっと胸をさすることが出来たのでございます。
人でなしの恋 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)