“躇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ためら75.0%
ため25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そしてかなりためらう気持を押し切って、妻の部屋のふすまを明けた。きぬはまるで襲われた者のように、非常な速さで起き上り、恐怖におののく眼でこちらを見た。
山椿 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
しかる内近村に久しく行商を営み、諸方の俗伝に精しき老人この件に関して秘説を持つと聞いて少しもためらわず。
父は話を途切らそうか続けようかとためらった風だったが、きゅうに調子を変えて、中島の養子というのを眼下めした扱いにして話を続けた。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
ですから新しさがないのは当然ですが、さりとて古さへのためらいや、疑いもないので、必要な雑器として坦々たんたんと作っているのです。
多々良の雑器 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)