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躇
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ためら
ふりがな文庫
“
躇
(
ためら
)” の例文
そしてかなり
躇
(
ためら
)
う気持を押し切って、妻の部屋の
襖
(
ふすま
)
を明けた。きぬはまるで襲われた者のように、非常な速さで起き上り、恐怖に
戦
(
おのの
)
く眼でこちらを見た。
山椿
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
しかる内近村に久しく行商を営み、諸方の俗伝に精しき老人この件に関して秘説を持つと聞いて少しも
躇
(
ためら
)
わず。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
かく想う時、どうして私はこの訪れを果さずにいられよう。貴方がたもこの書翰を手にして、私に答える事を
躇
(
ためら
)
っては下さらぬであろう。私はそれを信じたい。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
かく想う時、どうして私はこの訪れを果さずにいられよう。貴方がたもこの書翰を手にして、私に答える事を
躇
(
ためら
)
っては下さらぬであろう。私はそれを信じたい。
朝鮮の友に贈る書
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
「刀自に会いに来たんだ」彼はちょっと
躇
(
ためら
)
ったが、七十郎の顔を見て云った
樅ノ木は残った:03 第三部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
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躇
(
ためら
)
いがちに、女の声でこう云った。振返ってみると、五十歳ばかりの女が、そこにいた。彼は立ちあがって、ぼんやり黙礼しながら、ずっと向うの、墓石の蔭に、あの男がいるのをちらと認めた。
夕靄の中
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
躇
漢検1級
部首:⾜
19画
“躇”を含む語句
躊躇
蹰躇
御躊躇
躇躊
躊躇逡巡