足埃あしぼこり)” の例文
まちには電燈がついた。四辻よつつじはひとしきり工場から吐き出される職工等の足埃あしぼこり狭霧さぎりに襲はれたやうにけむつた。彼は波止場から宿の方へ急いだ。さつさと町の片側を脇目わきめもふらず歩いて行つた。
煤煙の匂ひ (新字旧仮名) / 宮地嘉六(著)