赭色あかいろ)” の例文
くすんだような深い赭色あかいろに塗られた盃は、冷たい酒をたたえて、内から、描かれた金蒔絵きんまきえの長老姿を浮きあがらせた。人々はそれを見凝みつめてそしてあおった。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
段々雪が融けると、尾が消え、腹がむしられ、すきのような形をして、消えてしまうと語った、白い鳥は消えても、注意して見ると、岩壁かめしい赭色あかいろの農鳥は、いつ、いかなる時でも
雪の白峰 (新字新仮名) / 小島烏水(著)