賭博者とばくしゃ)” の例文
勇気があり、青春があり、名誉の意気があり、熱誠があり、理想があり、確信があり、賭博者とばくしゃの熱があり、また特に間歇的かんけつてきな希望がある。
昼間は指物師をやり市会議員を勤めていたが、夜になると一変して賭博者とばくしゃとなり、兇悪きょうあくな強盗となって活躍した。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
あの、ドストイェフスキイの「賭博者とばくしゃ」の中に出て来るお婆さんみたいだった。とに角元気なものだ。お母さんは、九十九里で一、二年静養したら、本当に、全快するかも知れない。
正義と微笑 (新字新仮名) / 太宰治(著)
職業的の賭博者とばくしゃ陋劣ろうれつきわまる手管てくだを覚えこもうとし、また、その卑劣な術策の達人になってからは、いつもそれを実行して、仲間の学生たちのなかの愚鈍な連中から金をまき上げて
「わかんめえ」富なあこはすばらしい手札を持った賭博者とばくしゃのようにほくそ笑んだ
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
賭博者とばくしゃも亦この例にれない。
侏儒の言葉 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
カルタ賭博者とばくしゃ—— tiers et tout, refait de pique.(カルタの特殊の手)