護符まもり)” の例文
「なるほど、そいつは耳寄りだ。火の車除けの有難いお護符まもりが出るとは知らなかったよ。ブラリブラリと行ってみようか、八」
次の朝、スキャチャード先生は、臺紙だいしの一ぺんに目立つた字體で「不精者ぶしやうもの」といふ言葉を書きつけて、お護符まもりかなんぞのやうにヘレンの廣い、やさしい、怜悧れいりな、おとなしいひたひに結びつけた。
「お護符まもりにしとくわ、悪魔除けの」
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
つゆむ華の護符まもりきえましや。
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
「成程、そいつは耳寄りだ。火の車除けの有難いお護符まもりが出るとは知らなかつたよ。ブラリブラリと行つて見ようか、八」
「何んにも書いてありませんよ、白い紙の天地紅を、結び文にしたのは何んの禁呪まじなひでせう、疱瘡除はうさうよけのお護符まもりかな」
「お神さんのお夏は何にも知らない。亭主の久兵衛は、護符まもりだから大事にするようにと、だましたんだ。自分の身につけておくと、出羽屋の者に狙われると思ったんだろう」
牡丹刷毛は紙に包んで、お護符まもりのやうに大事にしてゐた