諸刃もろは)” の例文
半七は身支度をして、亀吉と一緒に出てゆくと、師走二十九日のあかつきの風は、諸刃もろはの大きいつるぎぎ倒そうとするように吹き払って来た。ふたりは眼口めくちをふさいで転げるようにあるいた。
半七捕物帳:17 三河万歳 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)