諒闇りやうあん)” の例文
諒闇りやうあんの喪に服して、全国は管絃の音も聞かなかつた。日本は之から変るだらうと新見は考へたが貧民窟は相も変らず、凡て外側のことには無関係であつた。
巴里パリイは七月の中頃から曇天と微雨とが続いて秋の末方すゑがたの様な冷気にたれも冬を着けて居る。この陰鬱な天候に加へて諒闇りやうあんの中に居る自分達は一層気が滅入めいばかりである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
諒闇りやうあんの民、赤楊はんのきよ、涙に暮れる木、わたしの悲しい心のよろこび
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
諒闇りやうあんの日は過ぎたのに
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)