言合いいあわ)” の例文
浄瑠璃を聞くような軟い情味が胸一ぱいに湧いて来て、二人とも言合いいあわしたようにそのまま立留って、見る見る暗くなって行く川の流を眺めた。
雪の日 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
尾張おわり停車場ステイションほかの乗組員は言合いいあわせたように、残らず下りたので、はこの中にはただ上人と私と二人になった。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)