“見亙”の読み方と例文
読み方割合
みわた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ここは不忍しのばずの池の中ノ島に在る料亭、蓮中庵の角座敷である。水に架け出されていて、一枚だけ開けひろげてある障子の間から、その水を越して池の端のネオンの町並が見亙みわたせる。
雛妓 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
若い料理教師は、煙草のい殻を屑籠くずかごの中に投げ込み立上って来た。じろりと台俎板の上を見亙みわたす。これはいらんという道具を二三品、き出して台俎板の向う側へ黙ってほうり出した。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)