“西谷”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にしたに60.0%
にしだに40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
水道の取入口も過ぎ、西谷にしたに迎帆楼げいはんろうの前も過ぎた。あの前での昨日の人だかりというものは昼の花火の黄煙菊おうえんきくよりもほこりをあげた。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
道のけわしさも身のつかれも知らない容子である。そして静かに明けて来た伊吹の西谷にしたにを行くほどに、ここはもう彼にとって母のふところかのような心地がするらしかった。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
参籠所から位牌堂いはいどう、位牌堂から経堂きょうどう中堂ちゅうどう、つづいて西谷にしだに檀林だんりん、そこから北へ芬陀梨峯ふんだりみねへ飛んで奥の院、奥の院から御供寮ごくりょう、それから大神宮に東照宮三光堂と
「すわとばかり、組みつきましたなれど、なにせい、血刀ちがたなを持っている上に、いつものような死物狂い、とても、二人の敵ではなく、みるまにあの柵際さくぎわから西谷にしだにへ向って、身を躍らせてしまいました」
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)