補助たし)” の例文
(何處から來て何處へ行くのか知らないが、路銀の補助たしに賣つて歩くといふ安筆を、松太郎も勸められて一本買つた。)——その二人はつて了つて穢ない室の
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
(何処から来て何処へ行くのか知らないが、路銀の補助たしに売つて歩くといふ安筆を、松太郎も勧められて一本買つた。)——その二人はう発つて了つて、きたなへや
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
家の慘状みじめさを見るに見かねて、それかと言つて何一つ家計の補助たしになる樣な事も出來ず、若い時は雲水もして歩いた僧侶上りの、思ひ切りよく飄然と家出をして了つて
足跡 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
もう六十に手のとどいた父の乗雲は、うち惨状みじめさを見るに見かねて、それかと言つて何一つ家計の補助たしになる様な事も出来ず、若い時は雲水もして歩いた僧侶上りの、思切りよく飄然ふらりと家出をして了つて
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)