藕糸ハスイト)” の例文
旧字:藕絲
若人等は、この頃、氏々の御館ミタチですることだと言つて、ソノの池のハスの茎を切つて来ては、藕糸ハスイトを引く工夫に、一心になつて居た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
みに績み、又績みに績んだ。藕糸ハスイトのまるがせが、日に/\殖えて、廬堂イホリダウの中に、次第に高く積まれて行つた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ほう/\と切れてしまふ藕糸ハスイトを、八・十二二十合ハタコつて、根気よく、細い綱の様にする。其をごけに繋ぎためて行く。奈良の御館ミタチでも、カフコは飼つて居た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)