藁塵わらごみ)” の例文
庭にも送るばかりになっている長持棹ながもちざおだの、こりだのが、むしろの上に山と積んである。ぜいこらした燈籠とうろうや庭木にも、藁塵わらごみがたかっていた。もう去りゆく家の寂しさが雑然とただよっているのである。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)