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薄野
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すすきの
ふりがな文庫
“
薄野
(
すすきの
)” の例文
そして四人して、歸路を
薄野
(
すすきの
)
に向つた。同席の老藝者がひとり、暗い樹かげ道を歸るのがおそろしいのか、義雄等の跡について來て
泡鳴五部作:03 放浪
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
薄野
(
すすきの
)
薄野という声は、酒を飲みはじめた時から絶えず
耳許
(
みみもと
)
に聞こえていたけれども、手ごわい邪魔物がいて——熊のような奴だった、そいつは——がっきりと渡瀬を抱きとめた。
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
『君等ア
薄野
(
すすきの
)
(遊廓)に行くんぢやないのか?』と
狐疑深
(
うたぐりぶか
)
い目付をした。
札幌
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
薄野
(
すすきの
)
に白くかぼそく立つ煙あはれなれども消すよしもなし
雀の卵
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
北劍の盛んであつた時は、かの女が渠の部下なる記者氷峰に——慰勞のつもりで、わざ/\、——
薄野
(
すすきの
)
遊びの資をつぎ込んだものだと義雄は聽いてゐた。
泡鳴五部作:03 放浪
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
▼ もっと見る
薄野
(
すすきの
)
遊廓の一隅に来てしまったことを柿江は
覚
(
さと
)
った。そこには一丈もありそうな
棒矢来
(
ぼうやらい
)
の塀と、昔風に
黒渋
(
くろしぶ
)
で
塗
(
ぬ
)
られた火の見
櫓
(
やぐら
)
があった。柿江はまた思わず自分の顔が
火照
(
ほて
)
るのを痛々しく感じた。
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
薄野
(
すすきの
)
遊廓だ。二人はもはや路傍の黒い影ではなく、明かに人間の血のあツたかみを吸ひたい動物であつた。
泡鳴五部作:03 放浪
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
元氣の沮喪した義雄には、
薄野
(
すすきの
)
遊廓の井桁樓の青くさい一室で、自分も好きだし向うもさうだと思はれる敷島と、毎日相會ふのが唯一の生命であるかの樣になつてゐる。
泡鳴五部作:04 断橋
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
義雄は
薄野
(
すすきの
)
を出て、車を走らせる途中、旅かばんを取りに、ちよツと有馬の家へ寄り、靴を脱ぐのが面倒臭いから、障子が明いてゐるのを幸ひ、靴脱ぎのそばに立つて
泡鳴五部作:04 断橋
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
そして、札幌で
薄野
(
すすきの
)
を殆ど一日もかかさなかつた習慣は、義雄をしてこの村の昔から有名な遊廓——と云つても、今は三軒しかない——を見舞はしめずには置かなかつた。
泡鳴五部作:04 断橋
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
“薄野(すすきの)”の解説
すすきの(ススキノ、薄野、en: Susukino)は、北海道札幌市中央区にある、すすきの交差点を中心とした繁華街・歓楽街。日本国内外から観光客が訪れる観光地にもなっている。
(出典:Wikipedia)
薄
常用漢字
中学
部首:⾋
16画
野
常用漢字
小2
部首:⾥
11画
“薄野”で始まる語句
薄野呂
薄野原
薄野呂奴