薄葉うすえふ)” の例文
その面倒めんだうくさいものをとつてしまつて、薄葉うすえふの銀色の包裝紙を取り上げると、たゞもう叫びだした——
脚色すぢだけ話をするとなると、こんな煩さい事はないのですから、自分もまた其様そんな物を読むと云ふ智慧はない時分で、始終絵ばかりを見て居たものですから、薄葉うすえふを買つて貰つて、口絵だの
いろ扱ひ (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
幽靈の手紙には薄葉うすえふは念が入り過ぎたよ。死んだ御主人の字を一つ/\克明に寫したのは大した骨折だが、字並びに無理があつて、本當の名筆が書いたものとは、どうしても思へなかつたのだ。
平中はほとんど恐る恐る、青い薄葉うすえふの文を開いた。
好色 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
けふきけば薄葉うすえふに涙しをるる
浮名 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
薄い薄葉うすえふをひとすぢに。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
薄い薄葉うすえふをひとすぢに。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)