蕨粉わらびこ)” の例文
飛騨で八月バナというのは蕨粉わらびこのことで、多分は採取の季節から出た名であろうが、だいたいにハナとただいうと、この地方では蕨の粉のことである。
食料名彙 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
宿の山がつを呼ぶと、松脂まつやにを燃して明りを取り、蕨粉わらびこを打っていた老山がつが、ぬっとしわだらけの面をつき出して
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)