蒼頬さうけふ)” の例文
その声を我が恋人の声と思ふて聴く時に、恋人の姿は我前にあり、一笑して我を悩殺する昔日せきじつの色香は見えず、愁涙の蒼頬さうけふに流れて、くれな闌干らんかんたるを見るのみ。
我牢獄 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)