萩戸はぎど)” の例文
もう萩戸はぎどの立ててある、庭に面したひと間の前に女中が膝をおいて、おつれさまでございますと中へ呼びかけながら二人を入れた。
新潮記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「森様、ようおいでなされました」と、お米の姿が、小座敷の萩戸はぎどいて中へ入った。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御寝所の萩戸はぎどがそろそろと開くではござらぬか、かかる深夜に御寝間おねまをうかがうとは、必定お命をねらう刺客などでござろう、ああ危うし、——と思ったらこれはなんと
若殿女難記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)