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莧
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ひゆ
ふりがな文庫
“
莧
(
ひゆ
)” の例文
莧
(
ひゆ
)
の種類でもあろうか。その草を
摘
(
つ
)
んで籠の中のとんぼにやったりする。果してとんぼがその草の葉を食べるものか、それはどうでも好かった。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
莧
(
ひゆ
)
の花、男なんぞは物ともしない女の帽子の
羽根
(
はね
)
、口元も腰元も
溶
(
と
)
けるやうだ、おまへの蜜の湖に若い男が溺れ死ぬ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
雛菊
(
ひなぎく
)
、
釣舟草
(
つりぶねさう
)
、
莧
(
ひゆ
)
の花、もつと眞劍の
迷
(
まよ
)
はしよりも、おまへたちの方がわたしは好だ。
滅
(
ほろ
)
んだ花よ、むかしの花よ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
莧
(
ひゆ
)
のやうに紫ばんだ
薔薇
(
ばら
)
の花、賢明はフロンド黨の姫君の如く、
優雅
(
いうが
)
はプレシウズ
連
(
れん
)
の女王とも
謂
(
いひ
)
つべき
莧
(
ひゆ
)
のやうに紫ばんだ
薔薇
(
ばら
)
の花、
美
(
うつく
)
しい歌を好む姫君、姫が
寢室
(
ねべや
)
の
帷
(
とばり
)
の上に、
即興
(
そくきよう
)
の
戀歌
(
こひか
)
を
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
莧
部首:⾋
10画