莚張むしろば)” の例文
薄汚うすぎたない法衣ころもを着て、背には袋へ入れた琵琶を頭高かしらだかに背負っているから琵琶法師でありましょう。莚張むしろばりの中へつえを突き入れると
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
火を見た美人連は、せっかく励まされた勇気が一時に沮喪そそうしました。莚張むしろばりと幕と板囲いの小屋、火の手は附木つけぎを焼くよりも早い、メラメラと天井まで揚る赤い舌。