草楊枝くさようじ)” の例文
洗場あらいばながしは乾く間のない水のために青苔あおごけが生えて、触ったらぬらぬらしそうにひかっている。そして其処には使捨てた草楊枝くさようじの折れたのに、青いのや鼠色の啖唾たんつばが流れきらずに引掛っている。
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)