“茨蟹”の読み方と例文
読み方割合
いばらがに100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いや、天人だよ、大したものです。茨蟹いばらがにのようか、それとも、舞台で……明日着ける……羽衣の面のようか、と云うんだよ。」
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
銀子が見たこともない茨蟹いばらがにの脚の切ったのや、甲羅こうらの中味のいだのに、葡萄酒ぶどうしゅなども出て、食べ方を教わったりした。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
ふなぼらなど、潟魚かたうおをぴちゃぴちゃねさせながら売っているのと、おし合って……その茨蟹いばらがに薄暮方うすくれがたの焚火のように目についたものですから、つれのおんなども、家内と、もう一人
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)