若者輩わかものばら)” の例文
戦国そだちの、これからの時代はもっと、どうこの世がもんどり打って変るか知れない時勢に臨んでゆく若者輩わかものばらだ——。これくらいなことはなんでもない。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「心もとない。いずれもかかる大戦に臨むのは初めての若者輩わかものばらだ。すぐ強兵をすぐって彼らの後につづけ」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その御先手ごせんてには、ぜひ、せがれ範資のりすけ貞範さだのり氏範うじのりらの若者輩わかものばらをお使い願わしゅう存じまする
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
恋のみが青春を燃やすものかは! ——時代は今、おおきなうしおの手を挙げて、世の若者輩わかものばらを呼んでいるのだ。路傍の花に眼をくれるな! 日を惜しめ、そしてこの潮に乗りおくれるな! と。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
近頃、上方に威を張る者にたいして、家康が安閑と坐視しているかの如き態にあきたらぬ若者輩わかものばらにケシかけられ、ひとつ、家康の前へ出て、諫言かんげんを試みよと、そそのかされて来たのであろう。……どうじゃ
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)