船軍ふないくさ)” の例文
「将来は、船軍ふないくさにも、特殊な武器が発明されるかもしれませんが、やはり現状では、弩弓いしゆみに優るものはありますまい」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
船軍ふないくさの節敵を組み落とし、水ぎわまでの間にて仕留めるという教えはよほど飛びに自在を得ざれば勝利を得る事あたわず。よって平日この心にて修行すべきなり」
空想日録 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
仕方がなく、その日、一日修理のために留まった。東国の武士たちは船軍ふないくさには不慣れなので、誰もが半分おっかなびっくりであった。梶原平三景時が進み出るとすぐいった。
「何の坂東武者の千や二千、そもそも、彼らは陸の上でこそ広言を吐き申すが、船軍ふないくさなどは、生れてこのかた経験のない者ばかり、木にのぼった魚同然、ひっ捕えて海につけてやるがよろしい」