船歌ふなうた)” の例文
のどかな音頭に櫓拍子ろびょうしの声——そして朗らかにあわせるお国口調くにくちょうのお船歌ふなうたが、霧の秘密につつまれている秋の鳴門の海へ指してうすれて行った。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
朗かな船歌ふなうたの調子と、その伴奏部の織り出す綾はなんとも言えない。この歌はゲルハルトが巧みに歌っているが、歌の性質から言えば、女声は少しおかしい。
船歌ふなうた
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)