“自涜”の読み方と例文
読み方割合
じとく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
雰囲気の醸成を企図する事は、やはり自涜じとくであります。〈チエホフ的に〉などと少しでも意識したならば、かならず無慙むざんに失敗します。
芸術ぎらい (新字新仮名) / 太宰治(著)
自涜じとく化させ、神経衰弱化させ、精神異状化させて、遂に全人類を精神的に自滅、自殺化させた虚無世界の十字街頭に、赤い灯
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
多くの才と知力とが、多くの精練された官能が、一種の恥ずべき自涜じとく行為のうちに消費されていた。彼らはそのことに少しも気づかなかった。彼らは笑っていた。