腰衣こしご)” の例文
あたりのすすけた闇をそこだけ切り抜いたように、霞に小桜染の小袖を着、それへ紅梅色の腰衣こしごをまとった十七、八のうるわしい処女おとめのすがたが、その白い手に持たれている明りの中に揺々ゆらゆらと見えた。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)