腋下わきした)” の例文
で、私は、右肩うけんから左の腋下わきしたにかけて、胸部一面に繃帯をした軽い身体の背部に手を差し入れ、脳貧血を起させぬよう、極めて注意深く、寝台ベッドの上に起してやった。
肉腫 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
頸と腋下わきした淋巴腺りんぱせんが鈍く痛み出して、そっと触ってみると、いずれも固く腫れていて、それを知ったときには、私、立って居られなく、崩れるようにぺたりと坐ってしまいました。
皮膚と心 (新字新仮名) / 太宰治(著)
と友達は大事さうに紙包を左の腋下わきしたに持ち替へながら、可笑をかしさうにかぶりを振つた。
腋下わきしたの おん渦巻毛うづまきげ
髪切虫 (新字新仮名) / 夢野久作(著)