胸騒むなざ)” の例文
旧字:胸騷
「と、なっては一大事」として、尊氏もそこで介を待つ間は、吉か凶かに、肋骨あばらもいたむような胸騒むなざいをいだいていたにちがいなかった。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いや、声はなくとも、それにひとしいほどな胸騒むなざいは、眉の凝結におおいえない。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)