“肥船”の読み方と例文
読み方割合
こえぶね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「お情け免許め、十三年、俺に無駄をさせやがった。——ざまを見ろ、肥船こえぶねの尻にでもついて、流れてしまえ」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こっちの肥船こえぶねをおどかして、ようやく川なかへ漕ぎだしたんですが、このごたくさのあいだに衝きあたった石船のほうは、いちはやく逃げてしまって影もかたちもない。
顎十郎捕物帳:07 紙凧 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「これは全く深川の元木橋下にて、凶漢のため非業の最期を遂げたる二巡査の亡魂ならん」などと好きなことをいっているうち、午後六時半ごろに至り、同所につなぎおる肥船こえぶね
おばけの正体 (新字新仮名) / 井上円了(著)