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聳立
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そびえた
ふりがな文庫
“
聳立
(
そびえた
)” の例文
麓の春の豪華を、
末濃
(
おそご
)
の裳にして福慈岳は厳かに、また
莞爾
(
かんじ
)
として
聳立
(
そびえた
)
っている。一たい伯母さんは幾つの性格を持っているのか知らん。
富士
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
変りのないのは狭い往来を圧して
聳立
(
そびえた
)
つ長い監獄署の土手と、その下の貧しい場末の町の生活とです。
監獄署の裏
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
何の事はない、見た処、東京の低い空を、
淡紅
(
とき
)
一面の
紗
(
しゃ
)
を張って、銀の霞に包んだようだ。
聳立
(
そびえた
)
った、洋館、高い林、森なぞは、さながら、夕日の
紅
(
べに
)
を巻いた白浪の上の
巌
(
いわ
)
の島と云った
態
(
かたち
)
だ。
縷紅新草
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
鼈四郎はこう思って来ると夫妻の権威は眼中に無くなって、
肩肘
(
かたひじ
)
がむくむくと平常通り
聳立
(
そびえた
)
って来るのを覚えた。「はははは、まこと料理ですかな」
食魔
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
聳
漢検1級
部首:⽿
17画
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
“聳”で始まる語句
聳
聳動
聳然
聳目
聳抜
聳発
聳聽