翁様じいさま)” の例文
優等生で、この容色きりょうであるから、寄宿舎へ出入ではいりの諸商人しょあきんども知らぬ者は無いのに、別けて馴染なじみ翁様じいさまゆえ、いずれ菖蒲あやめと引き煩らわずに名を呼んだ。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この段は、あらかじめ教頭が心得さしたか、翁様じいさまがまた、そこらの口がかしましいと察した気転か。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)