縁端えんはな)” の例文
沓脱石くつぬぎいしの上に立ってモジモジしているのを、座敷へ上らせないように、急いで座布団ざぶとんを持って来てそこの縁端えんはなに席を設けた。
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
濡縁に足跡をつけながら座敷にあがってくると、青年は縁端えんはなに近いところにかしこまってすわった。
あなたも私も (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
両手を膝に置いて、縁端えんはなにちんまりと坐っているところなどは、古陶の置物の感じだった。
虹の橋 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)