練香ねりこう)” の例文
数寄屋の一間に、毛氈もうせんを敷きのべ、茶菓、煙草をととのえ、火入れには練香ねりこうをしのばせて、御寮人のおせいと、娘のお鶴は、客を迎えたが、長岡佐渡は
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たしなみのある、言わば、風雅な職人でもある闇太郎は、香炉に、良い匂いのする練香ねりこうをくべた。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)