“綴物”の読み方と例文
読み方割合
とじもの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「待て待て。いま、そちから敵状の仔細あらまし聞きとったが、もいちど、念のため、覚えをしておきたい」と、尊氏はよろいの袖から小さい綴物とじものと矢立の筆をとり出した。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
狼藉ろうぜきにとり散らされた反古ほごを踏みつけて、腕にも、反古の綴物とじものや、手紙や、蘭書らんしょらしい本などを、一抱ひとかかえほどもかかえている眼の鋭い与力風の男と、一人の町人とが、手に蝋燭を持って
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)