維納ウィーン)” の例文
ヒットラー総統の維納ウィーン入り等がしばらく話題に上ったが、蒔岡側は時々口を挟む程度で、ともすると野村と陣場だけのり取りになりがちであった。
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
維納ウィーンで精神病学の研究をしていた石黒利通が、巴里のヴォラールでセザンヌの静物を二つ手に入れ、それを留守宅へ送ってよこしたということを聞きつけた。
予言 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
明治六年、維納ウィーン府大展覧会の開場のとき、拙者せっしゃもその差遣さけんせられた官員の一人でありました。当時〈(そのとき)〉目に触れ、耳に聴くところの利益は、種々しゅじゅ様々でありました。
禾花媒助法之説 (新字新仮名) / 津田仙(著)
伊国イタリアの冬の三カ月は草もすでに青々として、スイスの山々は八月にもかかわらず白く雪が残っている。吟詠しつつ花をめでた維納ウィーンの春、酔っては月の下、伯林ベルリンの夕に歩いたのである。
南半球五万哩 (新字新仮名) / 井上円了(著)
維納ウィーンフィルハーモニック管弦楽団、ワルター指揮
午前十一時二十分維納ウィーンにつく。