細香さいこう)” の例文
婦人にして漢詩を作るということは、極めて珍しいことに属している。文鳳ぶんぽう細香さいこう采蘋さいひん紅蘭こうらん——等、数えきたってみると古来、日本の国では五本の指を折るほども無いらしい。
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
覚束なくも平仄ひょうそくを合わせてみるだけの芸当だろうとタカをくくって見ると、なかなかどうして、頼山陽を悩ませた細香さいこう女史や星巌せいがん夫人、紅蘭こうらん女史あたりに比べて、優るとも劣るところはない
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)