糊付のりづ)” の例文
糊付のりづけにしてしまいます、こうすると、ガラスで手をきずつけたりすることもなく、少し位い取り落しても、こわれる事はありません。
楢重雑筆 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
例えば透視では封書の糊付のりづけをしたり封印を施したりすることが禁ぜられ、現場で書く時は室と机とが指定され
千里眼その他 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
ふところへ、渋沢がくれて行った金の紙包をあけてみると、糊付のりづけの小判が二十枚、ぺたんと一個になっている。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「H・Sニュース」に漫画が多かったりすると、彼はよく糊付のりづけにぺったり機械へはったりした。
工場細胞 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
彼は二枚のガラスの間に糊付のりづけにされた小さな丸いカードを一枚持っていた。
「尤も、そいつは返して貰っても、焼継やきつぎも糊付のりづけもきかねえ」
イヤ実際、五百や六百石のこぼれまいを貰って朝夕糊付のりづけのかみしもで、寒中に足袋たび一つはくのにも、奉書のお届を出さなければ足袋がはけないなんていうような幕府勤めはまッぴらでござるよ。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)