やがら)” の例文
蘆茎をやがらとし、猟骨を鏃とし、その尖にくだんの毒をけて簳中に逆さまに挿し入れおさめ置き、用いるに臨み抜き出して尋常に簳の前端にめ着く。
雀躍して家にとつて返した紀昌は、再び窓際の虱に立向ひ、燕角のゆみに朔蓬のやがらをつがへて之を射れば、矢は見事に虱の心の臟を貫いて、しかも虱を繋いだ毛さへ斷れぬ。
名人伝 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
源爲朝養由基やういうきをして射らしむるも、やがら直からず、羽整はずんば、馬を射るもまた中らざらんとするのは、睹易き道理である。學問精ならざる時は、人をあやまるのみである。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
雀躍じゃくやくして家にとって返した紀昌は、再び窓際の虱に立向い、燕角えんかくゆみ朔蓬さくほうやがらをつがえてこれを射れば、矢は見事に虱の心の臓をつらぬいて、しかも虱を繋いだ毛さえれぬ。
名人伝 (新字新仮名) / 中島敦(著)