策謀さくぼう)” の例文
六十八歳の今日まで、世が彼に遇して来たものは、白眼か、策謀さくぼうか、利用か、酷薄こくはくか、いずれにしてもかくの如く温かなものには絶えてったためしがない。
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
故に、たとえ老臣衆や一族の誰彼が、いかに策謀さくぼうしてみても、それがしが岐阜から立ち帰るまでは、決して、殿は旗幟きしを鮮明になさるような事はありますまい。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「毛利家の圧迫、四隣の策謀さくぼう、まったく孤立無援こりつむえんのかたちにるようでして」
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)