しやう)” の例文
皮籠には山崎合戦の戦道具のほかにおもちやもはひつてたが、なかにも鼓としやうの笛は秘蔵の宝ものであつた。笙の笛の黒塗の壺には唐草の蒔絵がしてある。
銀の匙 (新字旧仮名) / 中勘助(著)
兎に角しやう觱篥ひちりきの音であることは確かであつた。私はその音楽の来る方へ行つてみた。それは柩車のなかでかけられた宮内省のサインのあるレコオドであつた。
町の踊り場 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
常寧殿の后町井や、御湯殿の下から出たと言ふ蚶気絵サキヱと言ふしやうの伝説などを考へ併せると、愈きさきと御禊との関係が考へられる(民俗学篇第一冊「水の女」参照)。
万葉集研究 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
牧羊の神パアンしやうを吹く。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
そをめぐり秋のしやう
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
しやういて
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
ああ蘆の笛、蘆のしやうの笛
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
しやうにしつらひ、年來としごろ
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)