“竜涎香”のいろいろな読み方と例文
旧字:龍涎香
読み方割合
りゅうぜんこう40.0%
アンバア20.0%
りうえんかう20.0%
アンパア20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これは洗面と含嗽うがいの水なのですが、そのとき部屋の隅にある香炉キャサレット竜涎香りゅうぜんこうを投げいれる。
ハムレット (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
あるのは、ただ、ルセアニア人が残して行った微かな竜涎香アンバアの薫りと、一晩中密閉されていた彼女の体臭とが混合して、喫煙室のそれのように、重く揺らいでいる空気だけだった。
踊る地平線:10 長靴の春 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
長い廊下の果に、主人の花紋くわもんいんした上衣うはぎの後影が隠れた。上衣の裾はかろく廊下の大理石の上を曳いて、跡には麝香じやかう竜涎香りうえんかうとの匂を残した。
復讐 (新字旧仮名) / アンリ・ド・レニエ(著)
……なおこの書持参の者は、かの少量の麝香クスマ竜涎香アンパアについて、余らの間に決定を見たる買取り値だんを御報告申し上ぐるはずに候。