竜涎香りゅうぜんこう)” の例文
旧字:龍涎香
これは洗面と含嗽うがいの水なのですが、そのとき部屋の隅にある香炉キャサレット竜涎香りゅうぜんこうを投げいれる。
ハムレット (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
かすかに竜涎香りゅうぜんこうが匂つた。お伴の若い小間使も入口ちかく席を占めた。僕は一目で、これは満人ではないとにらんだ。なんぼ僕だつて七年もゐれば、そのくらゐの見分けはつくさ。
夜の鳥 (新字旧仮名) / 神西清(著)