“立談”の読み方と例文
読み方割合
たちばなし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
偶然銀座通で邂逅かいこうした際には、わたくしは意外の地で意外な人を見たような気がした為、其夜は立談たちばなしをしたまま別れたくらいであった。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
そこで二人がみんなの邪魔にならないような小声の立談たちばなしを、二言三言取り換わした後で、百合子は約束通り男に送られてすぐ場外へ出た。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
門前のどぶが空溝であることを知っている彼は、いぬのように腹這いながらそっとその溝へもぐり込んで、駒寄せの石のかげに顔をかくして、二人の立談たちばなしに耳を引き立てていた。
半七捕物帳:11 朝顔屋敷 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)